思想や物語を統一するのに使われてきたのは、人間を都合よく刺激する単なる物語だけじゃなくて、それを盛り上げる曲だったり、軍事的な成果だったりした。最近はスポーツの結果もそう。
世間の評価を集めた人がそれに物語性を加えることによって、人民の関心を統一する。
その手段に生成AIが加わることで、個人個人が創造する物語にたいして直接介入することが可能になった。それがお金と違うこと。
お金は持っていてもその人が作り出す物語の方向を加速させるだけで変えるのはお金持ちだと見られるような外部からの介入だけど、生成AIは渡した時点でその人の方向性そのものを変えてしまう。
生成AIが人間を統一しすぎるとか使いこなせる人が他の人を支配しすぎるとか思っている人がいる一方、人がばらばらになるんじゃないかと考えている人がいる。
その両方は同時に起きるのだろうと僕は考えている。支配しても支配者と被支配者は理解できるわけでも考えが統一されるわけでもないので、支配層でまとまって、その他はよりバラバラになる可能性もある。
相互理解のために生成AIが使われるためには、通貨の操作能力が上がること。他の人が表現した通貨による価値体系を相手の通貨の情報をできるだけ捨てずに交換することが必要。
メジャーな通貨との市場を作って、無価値なら交換しないし、価値があるなら買い占めなど時間的な保存が効かないこと等を利用した相手の価値観の破壊をして交換するのはだめ。
今の生成AIは重み付けされたグラフを使わずに、それよりかなり単純な情報の構造を使って学習するし、結果も出力するけど、通貨そのものを扱いたかったら、エッジに重みがついたグラフをそのまま学習することが必要だろう。今の生成AIの欠点である、長いトークンを渡すともともとの学習データに引っ張られて指示内容を無視して答えるくせが、グラフで渡してグラフで戻すならかなり減るんじゃないだろうかと思っている。
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