人間はこう勘違いしやすい
運転免許でブレーキが効きにくい時の条件を説明している
「速さが大きいほど止まる時の衝撃が大きい。」
ただしくは、
「速さの時間的変化が大きいほど衝撃が大きい。」
この勘違いでなにがおきるのか?
タングステンに砲弾が衝突する映像。
https://youtu.be/QmLjMz6UNBE?si=0U8vTp_FPB_0KL-L&t=484
衝突した瞬間は動かない 砲弾の尾部がタングステンに衝突してからタングステンが動き始める。
間違った認識だと衝突した瞬間が砲弾の速度が一番速いので先端があたった瞬間にぶつかったものが大きく動く。
タングステンは非常に硬いのでこれでも動き出すまでが柔らかいスキーと人体に比べて相当早い。それでもこれだけのタイムラグがある。
スキーのコブにあたった瞬間など瞬間的に大きな力を3度以内の誤差で出力することが要求される
その時に必要なのが、ブーツが曲がり切った瞬間に体の組織全体が頭や手の先など足の裏から遠い場所まで一体になって動かしたいベクトルに向かってブーツ底面基準で相対的な加速度をもっていることである。
そして曲がり切ったブーツが元通りになるまでその加速が継続していることが大事。ブーツの塑性に負けて動かしたいベクトルと逆方向のブーツ底面を基準とする加速度を持っていると伸張性収縮で力を発揮していることになる。等張性収縮よりも緊張側の収縮で力を発揮していきたい。そのために時間的に力を発揮する前から後に向かって筋収縮によってブーツ底面(CoP)基準の加速度をつくっておくことで、最大筋力が小さくてもブーツのちからに負けずに力を加えられる。これがフォロースルーはコンタクトに有効ということである。体を固めるという人がいるけれども、それだとほとんどの人は等張性収縮だけの意識をして緊張性収縮で力を伝えたい局面を迎えられない。なので、かならず事前準備と残身をやって力を発揮したい局面とその強度が多少ズレてもカバーできるようにして練習しよう。
この分野はゴルフや射撃でとても研究されているように思う。
スキーでいうなら、ターンの位相は2分割できる。代表例が前半後半 切り替えとそれ以外 である。 コブの場合はぶつかっていく位相と雪面コンタクトを求めていく位相に角度もしくは時間で二分割して、ぶつかっていく位相であるトップがコブの上り坂にかかった瞬間からテールが上り坂から抜けるまでの間コブに負けないフォロースルーをするべき。二分割した位相を超えてフォーロースルーすると転んでしまったり怪我する力のかかり方をする。そこがゴルフなどゆっくり練習でき次の位相の開始を自分で選択できる種目との違いである。
教えるときにこのように相手が勘違いしている数式をスキーヤーの運動から探り当てて、それの違いを意識させる練習をして理解してもらうのが物理の勉強をするうえで一番良いのだけれども、僕もそんなにたくさんの例を出せるわけでもない。この手法についてはかなり発展させる余地があるだろう。ぜひ良い手法があれば教えていただきたい。
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